正直に言うと、インドに行く前は怖かった。衛生面、治安、食事——ネガティブな情報ばかりが頭にあった。それでも参加したのは、「このままじゃ変われない」という焦りがあったからだと思う。
バンガロールに着いて最初に驚いたのは、ITエリアの活気だった。大きなオフィスビルが立ち並び、若者たちが自信満々に歩いている。日本のオフィス街とは明らかに違う「熱量」があった。
現地のスタートアップを訪問したとき、创業者が言った言葉が刺さった。「インドには10億人の課題がある。それは10億通りのビジネスチャンスだ」。大げさじゃない、本当にそう思っていることが声のトーンから伝わってきた。
現地の大学生とのワークショップも印象的だった。英語でプレゼンするとき、僕は何度もつまずいた。でも相手は笑わなかった。むしろ「伝えようとしている」こと自体を評価してくれた。コミュニケーションって、言語じゃなくて姿勢なんだ、と思った。
帰国して一番変わったのは「普通」の基準だ。就職して安定した収入を得ることが「普通」だと思っていた。でもインドで出会った同世代は、もっと大きなものを見ていた。その「普通」のギャップを知れただけで、この10日間には十分すぎる価値があった。